豊富な経験と技術、高い信頼性と耐久性。漁船やプレジャーボートなど、中小型船の操船はマロールの技術に支えられている。船用油圧機器の設計・生産・販売及び油圧機器の総合制御が専門で、国内外の企業、研究機関(NIROなど)、大学との技術交流も活発に行っている。
貨物船をはじめとする大型船舶向け油圧リモコン機器に関しては、40年以上にわたり国内唯一のメーカーとしてほとんどの船舶に利用されている。1970年代には日本で始めて小型船舶向けの油圧操舵装置を開発。加えてオートパイロット(自動操舵装置)やエンジン制御システムなど、独自の操船システムの開発を繰り広げ、現在では国内のプレジャーボート・漁船のおよそ半分がマロールの操船システムを採用するに至った。さらに「高性能・高品質」をテーマに、世界最大の市場であるアメリカプレジャーボート界への参入をめざす。
特殊な一品に対応できるフットワークの軽さが最大の武器。求められるだけでなく、市場を自ら開拓し飛び込んでいく企業体質に「市場に受け入れられないものも多い」と関係者は苦笑するが、時代の最先端をいく先見性とチャレンジ精神が、日本の海を支えているのだ。 |