お好み焼き放浪記 Nagata Okonomi-yaki Wanderer's

第七回 「喜楽」のアマダイ

喜楽

六間道の南、ネオンが目印長田のお好み焼屋の特徴は、鉄板焼メニューが多いこと。まずは様々な鉄板焼を楽しみ、お好み焼でシメるのが粋である。「お好み焼・鉄板焼 喜楽」は六間道3丁目と4丁目の間を少し下った所で、店灯りを輝かせている。

メニューを拝見すると、焼肉、お好み焼、一品料理、鍋、ゴハンものなど実にバラエティ豊富。本日のオススメボードも見逃せない。まずは『チヂミ』と『アマダイ』。アマダイ?そう、あの甘鯛です。これでもかっ、と大きくカットした切身をコロモにまぶし、ふんわり焼き上げている。

「アマダイ」(左)と「チヂミ」塩加減バツグン。身は火が充分通っているのに柔らかい。どんな魔法をかけているのか。何も付けなくても充分楽しめるが、特製ピリ辛タレは上品な鯛の甘みをワイルドに変貌させる。野手あふれる味わいだ。

これが4切でたったの500円。鯛を半身まるまる使ってるんじゃないかと思わせるボリューム。定番のチヂミもとにかくデカい。生地に辛味を練りこみ、カリっと仕上げている。アマダイのふんわり、チヂミのカリっ、という対比が楽しい。

大きいのに繊細な「すじ焼」『すじ焼』が登場。定番だが、モダン焼と見間違うほど盛り上がっている。生地はサクっ、中身はモチモチ。コテが止まらない。4等分でなく6等分にカットする方が食べやすい巨大さだ。津波のように押し寄せるアツアツ鉄板焼きとともに、生ビールを滝のように流し込む。一品一品がスゴいボリューム。ゆえにお腹はすでにパンパン。ちなみに『野菜炒め』は1人前でもサラリーマン5人が充分満足できるボリュームだそう。

一口では食べきれない『一口ステーキ』などを楽しんだ後、シメに『ホルモン鍋』2人前を注文する。湯気を立てながら運ばれてきた鍋は、どうみても4人分以上ありそうだ。

シメに最高、「ホルモン鍋」スープをすする。甘さと辛さが同居した至福の味わい。野菜も柔らかく煮え、極上スープが染み込んでいる。タップリのホルモンも歯ごたえバツグンで、絶妙のアクセントだ。お腹イッパイなのに、いくらでも食べられる。真冬は体の芯から温まり、真夏は汗をカキカキ夏バテも吹っ飛ぶ。これで1人前たったの980円。チゲ鍋は1人前から注文可能で、たったの650円だ。絶対的オススメドリンクは『赤しそチューハイ』。しそのほのかな風味が実に爽やかで、甘みを押さえた軽やかな味わい。濃厚メニューにこれほどマッチするチューハイは初めてだ。

店内は明るく広く、実にフレンドリー。初めての方ももご安心あれ。気になるお値段はどれも破格値の大サービス。豊富なメニューを楽しみたいなら大勢でワイワイ行くことをオススメする。じゃないと食べきれませんよ。

喜楽のお店情報

※2009年までの情報になります。現在の営業状況につきましては各店舗へお問い合わせください。

いつまでも冷めないアツアツを約束する「喜楽」は庄田町三丁目近田幼稚園近くで、17時から23時まで営業。定休日は水曜日、電話は643−5656です。