お好み焼き放浪記 Nagata Okonomi-yaki Wanderer's
第八回 豪快!「縄文亭」
お好み焼ファンの皆様、お待たせいたしました。ついに連載を再開した「お好み焼放浪記」。再開にふさわしく、アスタくにづか5番館地階の飲食街「二葉小路」に新しくオープンした「お好み焼 縄文亭」を直撃しました。
明るく広い店内は22席とゆったり。巨大なカウンター鉄板が印象的である。メニューも鉄板焼をはじめ非常に豊富。特にホルモン関係の充実ぶりには目を見張る。昼定食680円も実にお得だ。
まずは定番の『豚焼』から。長田焼とは異なる大阪焼だ。丁寧に焼き上げられたお好み焼にソースがたっぷり。そして、刻みネギをたっぷり。コテですっと切り分けることができる。さっそくアツアツほお張る。ソースの甘みとネギのシャキっと感が秀逸。
長田には珍しいオタフクソースを使用しているため、女性に好まれる味かも知れぬ。メニューには広島焼もあり、まさに‘本場'モノが味わえそうだ。
多様なメニューを拝見すると、一風変わったネーミングが視界に飛び込んだ。『納豆ねぎ薄焼』。想像できるようで、できない。これは挑戦せねばならぬ。薄焼なんだけど、なかなかのボリュームを見せる完成品が目の前で焼きあがった。すでに醤油で味付けされているので、そのままいただく。コテを進めると、納豆のねばりはない。しかし切断面はビッシリの納豆。さっそく一口。納豆の臭みが吹っ飛び、純粋に納豆そのものの旨みが味わえる。あっさりしているのでいくらでもコテが進む。納豆好きにはコタエラレナイ逸品である。たっぷりの刻みネギも実に香ばしい。
そして、鉄板焼メニューを代表する新メニュー『縄文焼』。屋号を商品名に起用する自信作だ。なんといっても縄文亭は和牛ホルモンを使用。その歯ごたえ、柔らかいのにコシがあり、それでいて新鮮である。それを大量のキャベツと自家製の味噌を絡めて味わう。ユニークなのが調理方法。出来上がりを配膳するのではなく、お客自らがワイワイ楽しみながら炒めるのである。そして、ジューっていう音、味噌の焦げる匂い、よだれが止まらない。腹のムシも泣き止まない。生焼けかとも思ったが、我慢できずに一口。この原稿を書いている途中に思い出し、今すぐにでもまた食べたくなってきた。ご飯にも最高、ビールにも最高。ホルモンも見事な味付けが施されており、どんぶり飯なら一人3杯は確実に胃袋にすっ飛ぶこと間違いなしだ。「長田の人はスジ焼が好きですねぇ。そしてマヨネーズを塗らないんですねぇ。だからほとんどマヨネーズが減らないんです」と長田で初めて勝負を挑む、若く美しい奥様が試行錯誤しながら工夫している。
縄文亭のお店情報
※2009年までの情報になります。現在の営業状況につきましては各店舗へお問い合わせください。
「お好み焼縄文亭」は、大正筋沿いアスタくにづか5番館地下、二葉小路で 11:00〜23:00まで営業。電話は691−0659です。